危険?ビットコインなど仮想通貨への投資リスクとは?

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2017年以降、2018年の年明け早々に及んでも仮想通貨の代表選手、ビットコイン(BTC)の価格は乱高下を見せました。また、アルトコインと呼ばれるビットコイン以外の仮想通貨(リップルやイーセリアムが有名)でも、大きな価格変動があったことをご存知の方も多いことでしょう。

仮想通貨への投資を検討する方にとっては、否が応でもリスクを考えるきっかけになったはずです。ここで、仮想通貨への投資リスクと、その対処法について、改めて整理して理解しておきましょう。仮想通貨への投資リスクは、実は価格変動だけではないのです。

ビットコインなど仮想通貨それ自体が危険なのではない?

「仮想通貨投資とはハイリスクなものだ!」と頭から決めてかかる方も、日本にはまだ多く存在しています。しかし、ビットコインなど仮想通貨それ自体が危険なのではなく、投資の仕方、保管の仕方によりハイリスクになり得る、と理解するのが正解です。

仮想通貨のブロックチェーン技術は低リスク

結論から言えば、ビットコインなど仮想通貨を支える技術「ブロックチェーン(Blockchain)」は、極めて安全度が高いものです。取引履歴の改竄ができず、システムが落ちず、特定の管理者に頼ることがないためです。細かな技術的説明は省きますが、まずブロックチェーンとはどんなものかを押さえておきましょう。

ブロックチェーンは、複数のコンピュータ同士が自律的に通信するP2P(ピアツーピア)技術を用いたネットワークで構成されるため、システム的に特定のサーバ(中央集権的な管理者)に依存しない仕組みとなっています。

日本も含めた世界各所に無数に存在するコンピュータ上でデータを分散保存・処理することで、特定管理者による中央集権的な仕組みに依存せずに、改竄や破壊が困難なネットワークを構成するテクノロジーです。

加えて、サーバーが存在しないので、システムダウンのリスクも皆無です。相互の信頼関係が存在していない不特定多数の利用者間で、権利移転を行うことに適したテクノロジーだとも言えるでしょう。

ブロックチェーンはビットコインや、その他のアルトコインを含む仮想通貨の基盤技術ですが、一般的には、取引履歴それ自体を指すケースもあります。

これに対し、銀行や証券会社など従来型の取引スキームでは、サーバなど中央集権的な仕組みで取引台帳が管理され、各々の取引はその取引台帳を都度経由して実行される仕組みです。

その際、銀行や証券会社のサーバなど中央集権的な仕組みだけを信用できれば良く、個々の取引相手を信用する必要はありません。

他方、ブロックチェーンによる分散管理の取引スキームでは、各々の参加者(各々のコンピュータ)が取引台帳を管理しており、取引が行われる都度、当事者はその取引内容を全参加者にブロードキャスト(同報通知:Broadcast)しています。

取引の当事者以外の各受信者は、自らの取引台帳に都度その内容を同期させていることになります。

仮に、ブロックチェーンの全参加者が善良で嘘をつくこともなく、同時に全世界に分散するコンピュータ間の通信ネットワークも常にベストな状態に保たれているのであれば、全参加者の取引台帳の内容は常に正確に同期されていることになります。

つまり、取引に関する事故・障害は一切発生しない前提です。ところが、現実問題としては、悪意を持ったブロックチェーン参加者が取引相手を騙して利得を得ようと偽情報を流したり、通信ネットワークの障害による取引情報の通知遅延が生じたり、といった問題が発生し得ます。

このような悪意ある詐欺行為や不測の事故を予め想定して、ブロックチェーンでは全世界のコンピュータ上で分散管理されている各々の取引台帳に対し、作業証明(Proof of Work)により台帳の正当性を証明するようになっています。

これによって、不正確なリスクのある取引を排除し、取引の信頼性を担保する仕組みになっているのです。

仮の話、ブロックチェーンのネットワークを構成する分散型システムを破壊したい、と考える悪意ある勢力があるとしましょうか。そのためには、全地球規模での天変地異を起こすか、大規模で超強力な太陽フレアを発生させて地球を直撃するかして、全世界のコンピュータを同時破壊するくらいしか方法はありません。

取引データを保存・処理している全世界の各々のコンピュータを同時破壊しない限り、ブロックチェーンはデータを複製・復活させることが可能だからです。

仮想通貨の世界での実質的な基軸通貨として、ビットコインが成功できた理由には、この作業証明による各取引台帳の正当性を担保する仕組みと、仮想通貨マイナー(採掘者:Miner)による取引台帳の維持管理作業へのインセンティブ付与の仕組み、これら2つを挙げることができるでしょう。

マウントゴックス取引所が破綻したワケを理解しておく

さて、一般の方が、仮想通貨は危ないもの、という偏見を持ってしまった最大の原因は、恐らく東京の仮想通貨取引所「マウントゴックス(株式会社MTGOX)」に保管されていたビットコイン約114億円分(事件当時のレート)が、2014年3月に盗難に遭い、会社自体が倒産してしまった事件にあるのではないでしょうか。

これは同取引所のシステムの不備を突くサイバー攻撃を受けたことにより、保管していた顧客(投資家)のビットコインが不正流出してしまい、最終的にマウントゴックスは民事再生法の適用を申請する羽目に陥ってしまいました。

マウントゴックスは仮想通貨取引所の一つでしたから、ビットコインや、その他の仮想通貨(アルトコイン)の売買が行われていました。そこで仮想通貨を購入した場合、そのまま取引所に置いておき、保管してもらうことも可能です。

結果的に、マウントゴックス取引所にビットコインを保管していた顧客(投資家)は、資産であるビットコインを突然失ってしまいました。特にビットコインなどは、2017年の中盤以降大きく相場を上げていますので、多くの仮想通貨を保管している取引所は、日常的に世界中のハッカーから狙われるリスクはますます高まっています。

この取引所のビットコインがハッキングにより盗難に遭った事件は、当時メディアで大々的に報道されていました。仮想通貨の仕組みをまだ理解できていなかった一般の皆さんは、「やっぱりビットコインなんてインチキじゃないか!」「仮想通貨投資なんてリスクだらけだ!」と、早合点してしまったのですね。

しかし、ここで自分のビットコインを失った被害者の方々は、システム的な不備があるハッキングのリスクの高い仮想通貨取引所を使い、いつまでもビットコインを預けておいたから痛い目に遭った訳です。

ビットコインなど仮想通貨を購入したら、直ちにウォレット(仮想通貨を保管する財布:Wallet)、特にソフトウェアウォレット(自分のPCやスマホにソフトウェアをダウンロードして使用)か、ハードウェアウォレット(メモリスティック状の小さな端末)に移して保管しておくべきなのです。

市場に内在する仮想通貨投資のリスクと対処法は?

ビットコインなど仮想通貨に投資をする以上、相場変動のリスクから逃れることは不可能です。これは株式投資や、FX投資などとも共通するリスクですが、対処法もあります。

元本割れも!チャートでは読めない価格暴落のリスクと対処法

ビットコインなどの仮想通貨も、あまりに高値で購入してしまうと、その後の暴落の憂き目を見るリスクが高まります。「山高ければ谷深し」の相場格言は、仮想通貨投資にも当てはまります。

仮想通貨に投資するならば、その投資したい仮想通貨の現在の価格水準を慎重に考慮しつつ、取引の可否を判断することが大切です。その上、仮想通貨の相場は、短期間での上下幅の変動が大きいのも特徴的です。

仮想通貨の世界の実質的な基軸通貨となっているビットコインですら、これは例外ではありません。日本円や米ドル、ユーロのような法定通貨ではないので、ビットコインなど仮想通貨の相場には、投機的な色合いが濃い資金が一時的に大量流入するのが直接原因です。

株式や法定通貨であれば、需給要因以外にも企業業績や国家の経済力などファンダメンタルズ要因(経済の基礎的条件:Fundamentals)が反映されて相場が決まります。

他方、ビットコインなど仮想通貨の場合、ファンダメンタルズ要因自体が存在せず、純粋に需給要因だけで相場が決まりますから、価格変動幅がどうしても短期間で大きくなりがちです。

例えば、ビットコインの最近の相場を振り返ってみましょう。2017年11月初めには1BTCが76万~80万円程度に上昇しましたが、2週間もせず11月中旬には60万円台半ばまで急落しています。その後、11月の終わりには、117万円を超える価格まで一気に上昇しました。

それから1週間後の12月7日には、ついに1BTCが200万円を突破するまでに急騰したのは、記憶に新しいところです。間もなく、一度173万円ほどにまで調整が入った後、再度急騰に転じ、12月16日にはとうとう221万円の最高値を記録することになります。そして、2週間後の年末には、今度は一気に153万円程度まで急落しています。

永遠に右肩上がりの相場など、決してあり得ません。必ず価格調整のための下落が入ります。利食いできなければ、元本割れ、損失になります。株式投資やFX投資と同様、ビットコインなど仮想通貨への投資も、言わずもがな元本保証はありません。最悪ゼロになったとしても、自分や家族の生活に影響を与えない余剰資金で投資すること、これが最も大切なリスク対処法になります。

ちなみに、ビットコインなど仮想通貨への投資で得られた利益に対する税区分は、海外FX投資などと同様に「雑所得」の扱いとなっています。

給与所得者(会社員やアルバイトなどで仮想通貨に投資している方)は20万円以上の利益があった場合、非給与所得者(専業主婦や無職者などで仮想通貨に投資している方)ならば38万円以上の利益があった場合に、それぞれ確定申告の必要が生じます。仮想通貨に適用される税制度は、「総合課税の累進課税」となります。

そこで注意しなければいけないのは、仮想通貨の投資で得られた利益・損失については、今のところ、年を跨いでの損益通算や、損失繰越が認められていないことです。飽く迄も、単年度での計算になりますが、投資している方には大きなリスクになることがあります。

単純化した例を挙げます。2017年12月にある仮想通貨への投資で1,000万円の大きな利益を得たAさんが、他の所得と合算して、来年度に支払う所得税が340万円であったとしましょう。しかし、Aさんは運悪く2018年1月に、別の仮想通貨への投資で1,500万円の大きな損失を出してしまいました。

それでも、仮想通貨で得た利益・損失については、年を跨いでの損益通算は不可能です。Aさんの手許には100万円ほどしかなかったとしても、何が何でも所得税340万円は納めなくてはならないのです。

現在の税制度で仮想通貨への投資を行うと、実際にこのようなリスクが生じ得ます。対処法としては、利益確定したら来年度の所得税のおおよその金額を計算して、予め税金分を確保して、手を付けないでおくことです。

ビットコイン長者でも!価格暴騰のリスクと対処法

逆に、仮想通貨の価格が暴騰するのも、実はリスクになり得ます。相場の急上昇は、既に仮想通貨に投資し、保持している方にとっては、含み益の増大になりますので、喜ばしい状態ではあります。

ところが、2017年6月以降のビットコイン相場の急騰をみれば分かるように、急激な価格上昇が多くの相場参加者を呼び寄せ、送金手数料の高止まり、着金時間の大幅遅延を招いたことも事実です。

これは仮想通貨の基盤技術、ブロックチェーンの送金能力の限界に達してしまったことから生じたものです。処理可能なブロック数より、生成されるブロック数の方が上回れば、処理が追い付かなくなり、未処理のブロックが滞留することは自明の理なのです。

このような状態は、ビットコインが決済通貨として最早使い難いことを示してしまいました。考えられる対処方法は、価格が暴騰した仮想通貨(今回大きな問題になったのはビットコイン)以外のアルトコイン(例えばビットコインキャッシュやライトコイン)を決済に用いることができる取引所を使ったり、changelly(https://changelly.com/)という仮想通貨同士を直接、低コストで交換可能なサービスを使ったりすることでしょう。

そして忘れてはならない仮想通貨の価格暴騰リスクは、上の価格暴落リスクで述べたのと同様、利益に対する累進課税の現行制度です。利益を得れば得るほど、総合課税で他の利益とも合算された上、課税額は高くなってゆきます。

それでも、利益確定したら、支払う税金分は予め確保しておくことで対処できます。間違っても、欲をかいて利益分を他の仮想通貨への投資に振り向ける、などはしないことです。

投資している仮想通貨が取引できなくなるリスクと対処法

どの仮想通貨に投資しても、究極的に存在するリスクです。何らかの大きな報道発表などが理由で、投資している仮想通貨の人気(需要)が急減し、取引自体も激減することは、あり得ないことではないのです。

そうなると、買いたくても買えない、売りたくても売れない、という苦しい状況に投資している方が陥ります。そのような状況になれば、取引所としては最早、その仮想通貨を上場させておく理由が喪失します。

上場コストの分だけ損失が膨らむためで、上場廃止となることも十分考えられるのですね。つまり、その仮想通貨の売買それ自体、実質的にできなくなるリスクを秘めています。

このリスクに対処する方法は、複数種類の仮想通貨に分散投資をしておくことです。例えば、仮想通貨の世界での実質的な基軸通貨ビットコインや、有力なアルトコインのイーセリアムであれば、取引不可となるリスクは相当低いことが想像できます。

含み益が大きくなっていても、単一の仮想通貨だけを保有するのはリスクが高いのです。仮想通貨投資のポートフォリオを組む際には、ビットコイン以外に、有力なアルトコインも考慮することが効果的な対処法です。

加えて、投資資金は極力現金比率を高めておくことも、仮想通貨が取引できなくなるリスクへの対処法となり得ます。

取引所に起因する仮想通貨投資のリスクと対処法は?

上で述べたマウントゴックス取引所の事件に見られるように、取引所に起因する仮想通貨の投資リスクも確実に存在し、実はこの部分のリスクが非常に大きいのも事実です。自分の大切な資金を失わないために、リスクの種類と、その対処法を整理しておきましょう。

取引所がハッキングされたり、倒産したりするリスクと対処法

まず、取引所がハッキングされたり、倒産したりして自分の資産を失うリスクを考慮しなければならないのは、仮想通貨への投資に特有のものであると言えます。

実際問題2017年5月には、仮想通貨取引所コインチェック(coincheck)がシステムトラブルを理由に、数時間にもわたって取引を停止していました。顧客情報や資産の流出はなかったようで、事なきを得ました。この手のトラブルは、仮想通貨への投資を始めると、意外と頻繁に目にします。

翻って株式投資やFX投資の場合、これらは基本的に存在しないリスクです。株式投資の場合ですと、購入した株式は「ほふり(証券保管振替機構)」により管理されます。仮に、取引している証券会社のシステムがハッキングされたり、最悪、その証券会社が倒産したりしても、顧客(投資家)の資産は安全に管理される仕組みが政府主導で完成しています。

また、FX投資の場合ですが、全ての顧客(投資家)の資産は信託銀行で保管されることになっています。仮に、取引しているFX業者のシステムがハッキングされたり、FX業者自体が倒産したりしても、顧客の資産は安全に管理される仕組みがこちらも出来上がっていると言えます。

他方、ビットコインを含む仮想通貨投資への場合、状況が相当違ってきます。基本は各取引所による分別管理になります。これは取引所自身(会社)の資産と、顧客(投資家)の資産とを、取引所内でキチンと分別してして管理しましょう、という意味なのですね。

「ほふり」や信託銀行など外部の第三者に顧客資産の管理を委ねていませんから、株式投資やFX投資に比較すれば、仮想通貨投資のリスクは相対的に高いことは確かでしょう。

そこで、仮想通貨取引所を使うことへのリスク対処法ですが、必ずしも容易なものではありません。なぜなら、取引所の内部はブラックボックスの部分がまだ多く、顧客(投資家)は容易に実態を掴めないためです。

従って、仮想通貨への投資を行うならば、可能な範囲で極力リスク対応をする、というスタンスが基本になってきます。それでも、以下5つのポイントを押さえて取引所を利用すれば、相当程度リスクを軽減可能です。

・金融庁に登録された仮想通貨取引所を利用すること
最低限、金融庁に登録された仮想通貨取引所を使うことは必須です。金融庁に登録していない取引所に現金や仮想通貨などの投資資金を入金したり、購入後の仮想通貨を管理してもらったりすることは、リスクが相当に高くなると考えて差し支えないでしょう。2018年1月現在、金融庁には20以上の仮想通貨取引所が登録されています。

金融庁に登録済みの仮想通貨取引所であるか否かをチェックする際は、金融庁HPの「免許・許可・登録等を受けている業者一覧(http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html)」ページを参照すると良いでしょう。ページ真ん中よりやや下に、「金融会社」という見出しがあります。この中の「仮想通貨交換業者」という一覧資料に、金融庁登録の仮想通貨取引所が掲載されています。

登録された取引所は随時アップデートされますので、常に最新の一覧資料をチェックするようにします。

・上場企業が運営する仮想通貨取引所を利用すること
仮想通貨は新しい投資分野ですから、その取引所は新興企業が運営しているケースが珍しくありません。運営している企業の信頼性、安定性について、投資する方には自ずと不安が過ぎることになります。

この点、上場企業が運営、もしくは上場企業のグループ企業が運営する仮想通貨取引所を選択するのであれば、不安感は相当程度払拭できます。

・独自の具体的なリスク対応策を持つ仮想通貨取引所を利用すること
取引所独自で採用するリスク対応策の例としては、ビットフライヤー(bitFlyer)やコインチェックのように、盗難補償損害保険会社と契約を締結して、顧客(投資家)が不正ログインによって損害を被った場合、被害額を補償する仕組みを構築していることが代表的です。

これに加えて、ビットフライヤーのように、取引所が顧客の仮想通貨を保管している際にハッキングなどの攻撃を受けるリスクに備え、別途で損害保険に加入しているケースもあります。この辺りにも注目して、使用する仮想通貨取引所を選択すると良いでしょう。

・複数の仮想通貨取引所で分散投資すること
先に述べたように、投資する仮想通貨自体の分散も必要なのですが、加えて使用する取引所や、購入した仮想通貨の保管についてもリスク分散を心掛けておくことをお勧めします。利用する仮想通貨取引所を1つに限定せず、信用できそうな複数社を使って投資するようにしましょう。

ハッキングや倒産のリスクを分散できることはもちろん、自ずと比較できて各社のカラーが分かってきますし、不明点やトラブル発生時の対応能力も見えてくるものです。ただし、使用する取引所を分散させるに比例してハッキングされるリスクも相対的に高まるので、二段階認証の利用などは最低限でも必要です。

・購入した仮想通貨は速やかにウォレット(Wallet)に移すこと
マウントゴックス取引所の事件でも触れましたが、仮想通貨を購入した後は、そのまま取引所に預けっぱなしにするのは御法度です。速やかにウォレット(仮想通貨を保管する財布)に購入した仮想通貨を移し、保管するようにしましょう。

特にソフトウェアウォレット(自分のPCやスマホにソフトウェアをダウンロードして使用)か、ハードウェアウォレット(メモリスティック状の小さな端末)に移して保管しておくのが賢い方法です。

ウォレットの活用で投資する方の管理の手間が増えるのは確かですが、インターネットに繋がっていないローカル環境で動かせば、ハッキングなどのセキュリティリスクは大きく軽減できます。仮想通貨投資に少し慣れたと感じたら、是非ともウォレットを有効活用したいものです。

取引所自体が不正行為を行うリスクと対処法

ビットコインなど仮想通貨の取引所は、顧客(投資家)の仮想通貨を預かるケースがあることは上で述べた通りです。言わずもがな、その仮想通貨の所有権は顧客にあります。

ところが、取引所のシステムに依存している以上、悪意を持てば取引所はあらゆることができてしまうのも事実です。極端なことを言えば、顧客から預かっている仮想通貨を詐欺的に奪うことも可能です。さらに言えば、その仮想通貨取引所を計画倒産させて、経営者が逃亡することもあり得ない話ではないのです。

2014年のマウントゴックス取引所の事件を見れば理解できますが、いかなる仮想通貨取引所であっても、100%無条件に信頼してしまうことは大きなリスクになります。そのような訳で、どこの取引所を使うかは、仮想通貨投資においては極めて大切な話なのです。

仮想通貨投資の初心者ほど、国内のメジャーな取引所をまずは利用した方がベターでしょう。

この取引所自体が不正行為を行うリスクへの具体的対処法ですが、こちらも上の「取引所がハッキングされたり、倒産したりするリスクと対処法」で述べた5つのポイントを押さえておけば、仮想通貨投資において甘受すべきリスクをミニマイズ可能です。

投資家側に起因する仮想通貨投資のリスクと対処法は?

これまでは仮想通貨の市場や取引所に内在しているリスクと、その具体的な対処法を見てきました。これらは外部要因なので、リスクコントロールは比較的し難いものです。これに対して、投資家側に起因する仮想通貨の投資リスクであれば、基本的に完全にリスクをコントロール可能です。対処法と併せて考えてみます。

PCやスマホを破損・紛失するリスクと対処法

株式投資の場合や、FX投資の場合であれば、購入した株式や通貨は証券会社やFX業者が責任を持って管理してくれます。株式や通貨を投資した方自身が直接手許に置くことは稀です。

PCやスマホを使えば、いつでも保有額を確認できます。他方、ビットコインなどの仮想通貨への投資の場合、事情は大きく異なります。投資家自身が購入した仮想通貨を手許で保管できるためです。

このことは仮想通貨投資の大きな特徴だと言えます。先に述べたように、取引所でも仮想通貨を預かってもらえますが、これはハイリスクとなります。基本的には、投資家自身が用意したウォレットを用いてPCやスマホで管理してゆくことになります。

ただし、ハッキングや取引所倒産のリスクは減る反面、自らが原因でせっかく購入した仮想通貨を失うリスクも生じることを忘れてはなりません。

例を挙げれば、エアコンや冷蔵庫などいわゆる白モノ家電であれば、10~20年間も無故障で使えることはザラですし、盗難や紛失のリスクもほとんどありません。ところが、PCやスマホの場合、そうはいかないものです。丁寧に使っても故障リスクがある程度ありますし、盗難や紛失も一般的に珍しくありません。

具体的な対処法ですが、PCやスマホの故障・紛失リスクに対しては比較的簡単です。なぜならば、ウォレットにはPCの故障や紛失に備えた「復元用パスフレーズ」というものがあるからです。言わば、PCやスマホが故障したり、紛失したり故障したりした場合に、保管していた仮想通貨の残高を復活させる魔法のフレーズのようなものだとイメージしてください。

復元用パスフレーズがあれば、投資家のウォレットを丸ごと再現できるのです。逆に、復元用パスフレーズが自分以外に漏れるということは、キャッシュカードと暗証番号が同時に盗まれるようなイメージになります。ウォレット内の仮想通貨は、全て盗まれてしまうことを意味してしまうのですね。

後で触れる秘密鍵と同様、復元用パスフレーズは絶対に他人には漏らしてはならない所以です。

このような対処法が有効なのは、ビットコインなど仮想通貨というものは、金や銀のような実物資産ではなく、単なるコンピュータプログラムに過ぎないからなのです。従って、ウォレットの復元用パスフレーズだけは決して失念してはなりません。

同時に、秘密鍵(銀行口座やクレジットカードの暗証番号に相当し、再発行不可で失えば送金も支払いもできない)も絶対に失ってはいけないものです。投資家がこれらを失った場合、所有している仮想通貨を回復することは不可能になるのです。

PCやスマホがウィルス感染するリスクと対処法

仮想通貨への投資に使うPCやスマホも、ウィルスに感染するリスクが常にあります。これには、3つの具体的な対処法が考えられます。

まずは、インターネットに接続されていないスタンドアロン環境で仮想通貨を保管することです。コールドストレージ(Cold Storage)、もしくはコールドウォレット(Cold Wallet)と呼ばれ、バックアップと暗号化を組み合わせて利用することが推奨されます。

ただし、インターネットに接続していないと、仮想通貨を利用するのには不便です。大きな金額の仮想通貨を保管する際に適した対処法と言えましょう。

次に有効な対処法は、ウィルス対策ソフトを常に最新の状態に保つことです。仮想通貨への投資・保管の場面に限らず、PCやスマホを脅威から守るためには必須の対策です。無料のウィルス対策ソフトであっても、現在は良いものがリリースされていますので、自己防衛を常に心掛けてください。

最後の対処法ですが、これは身に覚えのない差出人からのメールを不用意に開いたり、怪しげなホームページを気軽に閲覧したりしないことでしょう。コールドストレージ以外は、PCやスマホを利用するならば、常識以前とも言えるITリテラシーの話です。

秘密鍵やパスフレーズを失うリスクと対処法

仮想通貨投資において死活的に重要なこれら秘密鍵や復元用パスフレーズですが、仮想通貨に投資している方も生身の人間である以上、忘れてしまったり、漏洩してしまったりするリスクはどうしても付きまといます。効果的な対処法はあるのでしょうか。

絶対にメモをなくさないこと、メモを他人に見せたり預けたりしないこと、そしてメモは決してオンライン環境では保存しないこと、これら3点を厳守する他ありません。

そもそも仮想通貨とは、法律でガッチリ守られた銀行が管理してくれる資産ではありません。投資する方が全て自己責任で管理することが基本なのです。

仮想通貨の超初心者向けの低リスクな投資方法とは?

これまで仮想通貨投資のリスクと、その対処法について見てきました。最後に、これから仮想通貨への投資を考えている方向けに、極力リスクが低い投資方法をお知らせします。これまで見てきたリスク対処方法にプラスして、以下のことも押さえて仮想通貨への投資を行うと、少なくとも大きな損失を被って後悔する可能性はグッと低くなります。

仮想通貨の積み立て投資を長期的視点で行う

仮想通貨の積み立て投資ならば、初心者でも比較的低リスクの仮想通貨投資だと言えそうです。ザイフ(Zaif)(https://zaif.jp/)が対応しており、毎月1,000円から積み立て可能で、投資家は購入タイミングをチェックする必要もありません。手数料の設定も良心的です。

仮想通貨の積み立て投資はビットフライヤー(bitFlyer)(https://bitflyer.jp/)も対応していますが、手数料の設定が不透明であり、ビットコイン以外の仮想通貨(アルトコイン)を購入できないのが難点でしょう。

そもそも仮想通貨への投資は、株式や法定通貨への投資に比べ、相場変動が大きくて急激なリスクがあります。ともすると、高値掴みをして後悔することも多くなります。どのような金融商品にも言えることですが、中長期的に見て相場が上昇トレンドであると言えるならば、結局は積み立て方式での投資が間違いなく有効になります。

初心者がデイトレードなどの短期投資を行って、継続的に利益を重ねることを狙うのは、値動きの激しい仮想通貨の場合は極めて困難であり、非現実的です。

取引所に日本円だけ準備して仮想通貨の大暴落を狙う

信頼できそうな取引所に、投資資金として相場変動の大きい仮想通貨ではなく、日本円だけを準備しておきます。そして、ある仮想通貨が大暴落したタイミングを狙って、一気に買い進める投資方法です。

仮想通貨に限りませんが、金融商品の相場は大暴落の後、一度は価格の戻しが入ることが一般的です。ここで売り抜けて、短期で利益確定を図ります。

ただし、この投資方法は短期での一発勝負であり、成功確率はそれなりに高いものの、そのまま価格の戻しがないことも絶対ない、とは誰も断言できません。余剰資金の中の、さらに余剰資金で投資するべきでしょう。

間違っても、ゼロになったら生活に影響するような資金を投じてはいけません。

素性の知れないアルトコインには投資しない

ビットコインも最近は相場が相当不安定ですが、アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)であれば、なおさら不安定です。リップル(XRP)やネム(XEM)など、アルトコインの注目株であっても例外ではありません。

短期間に投資資金の何十倍もの利益を得ることもあれば、元本保証がない以上、逆にゼロになることも大いにあり得ます。海外の取引所では、一部のアルトコインが取引不可になることもあります。仮想通貨の半年後、1年後の相場がどうなっているかなど、誰にも読むことはできません。

ましてや、素性の知れないアルトコインへの投資などは、ギャンブル意外の何者でもありません。少なくとも、大手取引所で流通していないアルトコインには、初心者は決して手を出さないことです。

反面、ビットコインは仮想通貨の世界の基軸通貨と言えますので、それ以外のアルトコインに比較すると幾分は安定しているかも知れません。それでも、他の金融商品よりは十分にハイリスク・ハイリターンなのです。

ビットコイン以外のアルトコインへ投資するならば、ザイフ、バイナンス(Binance)(https://www.binance.com/)辺りの大手取引所を使うのが良いでしょう。コインチェック(coincheck)(https://coincheck.com/ja/)や、ビットフライヤーなどの大手取引所でもアルトコインの取り扱いはありますが、現時点では手数料が高額なのが難点です。

そして、必ずビットコインやメジャーなアルトコイン同士を組み合わせた仮想通貨の投資ポートフォリオを作り、分散投資を心掛けることも忘れないでください。

まとめ

2018年1月に入ってから、米国の大手銀行であるJPモルガン・チェースCEO(最高経営責任者)のジェイミー・ダイモン(Jamie Daimon)氏は、仮想通貨、特にビットコインについて、メディアとのインタビューでコメントしています。何と、ブロックチェーン技術を否定したことを今は後悔している、と話しました。

かつて同氏は2017年9月、ビットコインのような仮想通貨は詐欺だ、とまで発言していた張本人です。この発言を受け、ビットコインが一時4%も急落してしまったことは、相場をウォッチしている方の記憶には新しいところでしょう。仮想通貨の基盤技術であるブロックチェーンの高い信頼性が明らかになるにつれ、旧来の金融エスタブリッシュメントですら、仮想通貨への見方を明らかに変えてきているようです。

中長期的な視点で眺めれば、仮想通貨・ブロックチェーンの技術は、社会にますます浸透し、その価値を高めていくことでしょう。実際問題、ブロックチェーン技術は多くの領域で応用されつつあり、ビットコイン決済を採用する大手企業なども徐々に増えてきています。

短期的な視点では、仮想通貨の相場変動は極めて激しいのですが、中長期的に見れば、ビットコインや有力なアルトコインならば、上昇トレンドの相場である可能性が高いのではないでしょうか。そうであればこそ、ハイリスク・ハイリターンの短期売買での仮想通貨投資などは、初心者が気軽に手を出すべきではないのです。

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